GIANT「S-XC2」ホイールでチューブレス化 「考察」

「S-XC2」のリム形状を、USTチューブレス対応のリムの形状を比較してみる。

左がチューブドな「S-XC2」で、右がMAVICのUSTチューブレス対応リム。

大きな違いの一つ目は、右のUSTチューブレス対応リムにはハンプという突起(段差)がある。※青マル印

違いの二つ目は、チューブドな「S-XC2」は真ん中のくぼみの角がビートが滑らかにあがるように角がまるまっている。対してUSTチューブレス対応リムは真ん中のくぼみの角が直角でリム両端のタイヤのビートがのるところが平ら。

三つ目の違いは、真ん中のくぼみの幅。チューブドな「S-XC2」のほうが幅が広い。

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一つ目の違いであるハンプのあるないの違いは、空気を入れビートがあがった時に、USTチューブレス対応リムの場合は、「パチン」と音がして、このハンプとリムの端っこの間にビートがきれいにはまってビートが落ちないこと。空気が抜けてもビートにタイヤがのったままの状態が保持される。対するハンプのないチューブドな「S-XC2」だと、空気が減ったら、角がまるくなった形状にそってくぼみにビートが落ちる。タイヤがはずれる可能性があるってこと。

二つ目と三つ目の違いは、たぶん、ビートの上がりやすさに関係している。

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このMAVICのUSTチューブレスホイールのマニュアルにある画像から察するに、
タイヤが膨らむ条件は、狭い真ん中のくぼみに両側のビートがきれいにおちるというかはまることで、タイヤの左右のビートが密着し空気を保持することができるのだと思う。

真ん中のくぼみの幅が広すぎるとか、深さがないとか、角がないとか、チューブドな「S-XC2」はこのあたりの条件がUSTチューブレス対応リムと比較して悪い。この条件の悪さが、USTチューブレス対応リムなら簡単に手押しポンプでふくらむけど、「S-XC2」だと奇跡的な確率でしかふくらまない違いの原因かと思う。逆にある程度このくぼみの深さがあったから、かろうじて膨らんだって感じかな。

 

2016年12月追記:

これを使うと簡単にビートが上がります。ということで、最近はなんちゃってチューブレスレディとしてS-XC2を常用してます。

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